キャメロンハイランドの昆虫(3)リンガ亜科(Chloephorinae)の仲間

Chloephorinae_collected_from_malays
キャメロンハイランドで見られたリンガ亜科(Chloephorinae)の仲間。ミドリリンガの仲間(Clethrophoraは北東アジアに広く分布する日本産種(C. distincta)によく似ているが、前翅の外縁部の切れ込みの感じが違っている。Tyanaはよくわからないのでsp.にしておいた。T. marinaのような気もするが前翅の紋が違っている。でも変異の範囲内に収まりそうな気もする。
タナラタの街灯に落ちていたものを拾ったが、数は多くない。日本でもミドリリンガはやや少なめ。それだけに完全な状態のものが来ると何度でも写真に撮りたくなる。個人的には「緑色の蛾」の中でも最高峰に好きなデザイン。

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キャメロンハイランドの昆虫(2)チズモンアオシャク(Agathia)の仲間

Agathia_collected_from_malaysia
チズモンアオシャク(Genus Agathia : Geometridae, Geometrinae )の仲間。タナラタ(Tanah Rata)の街灯に来ていたものをコツコツと見ていくと、滞在中全部で5種類ほど確認できたが、写真に撮れたのはこの3種類。
Agathia eromenoides Holloawy, 1996, A. quinaria Moore, 1867, Agathia sp.


どうもチズモンアオシャクとは相性が悪いらしい。実はチズモンアオシャクの写真を撮ったのが今回が初めてで、日本産種の写真は一枚も撮れていない。各地でなんども見かけているのだが、その時に限ってカメラを持っていない時だったり、逃してしまったり、ボロだったり・・・「普通種だけど相性が悪い」、「複数人で採集に行ったのになぜか自分だけ採れない」、誰しもそんな虫のひとつやふたつあるだろう。

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キャメロンハイランドの昆虫(1)スキバドクガの仲間

最初見た時、大きめのツノゼミの仲間だと思った。



こりゃいいなと思って写真に撮ってからようやく気がついた。



これ、Perinaの雄だ。



Perina_sp
Perina sp.  male(スキバドクガの仲間: ♂)
Clearwing Tussock Mothとして知られる仲間で日本には南西諸島にスキバドクガ Perina nuda (Fabricius, 1878)が分布している。本種はマレー半島にも分布しているようだが、写真のものは別種だと思う。雄と雌で姿が全然違い、雌はいかにも普通のドクガだが、より体長の小さい雄は羽化の際に鱗粉がとれてまったく別の姿になってしまうそうだ。

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クアラルンプール最終日

マレーシア滞在最終日はクアラルンプール周辺をぶらぶらしていた。


特に予定も目的も見たいものもなかったので時間を潰すためにSuria KLCCというショッピングセンター(構造が一緒なので目隠しして松山市民を連れて行ったら「あれ?エミフル松前リニューアルした?」と気がつかないだろう)に行ったり、ペトロナスツインタワーを眺めたりしながら街を歩いた。



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スマートフォンのGPSがあって本当によかった。そうでなければ複雑に入り組んだ路地であっという間に迷子になっていただろう。本当に良い時代になった。

宿はChina Townにとっていたのでシャワーを浴びた後、夜は中華街を歩いた。


中華街の雰囲気は混沌としていてとてもよかった。世界中どこに行っても中国人だけは中国人のまま。良くも悪くも。

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暗くなってから無数にある屋台のうち適当なところ入って飲む。


アサリとオクラのホイル焼きと、もやしとチンゲンサイを炒めたものを頼んだ。油を使わせたら中華料理にかなう料理は存在しない。基本的に何を食ってもうまいという点でも中華料理ほど安心できる料理はない。

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料理は美味しかったが、凄まじく辛く、食べているうちにバスケ漫画のような汗が出た。擬音で言うと「・・・ポタッ・・・ポタッ・・・」ではなく「ターッ、ターッ・・・」という感じ。


夜になっても気温は下がらずサウナのように蒸し暑い。おまけに途中から凄まじいスコール。自分の真横の人と会話もできないほど轟音。なおも気温は下がらない。


屋台には屋根代わりにビニールシートが張ってあったが端の席だったので雨が降りこんできた。店の人に席を移動してもいいかと聞くと「あぁ、ごめんごめん、気が付かなかった (..◜ᴗ◝..) 」と笑顔でビニール傘を差し出された。

腑に落ちないものを感じながらも諦めて傘を指しながら飲んだ。傘は穴が開いていた。


翌日は朝5時起きでKL Sentralからバスでクアラルンプール国際空港のLCCT(LCC用の別のターミナル。)に移動し、帰国した。そういえば行きも帰りも荷物のX線検査がなかった。バックパックからゴソゴソと音がしていたのでよかった。

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蛾を撮り戻すためもう一度キャメロンハイランドへ

8年ほど前に初めての海外旅行で行ったキャメロンハイランドにもう一度行ってきました。

目的は当時は見てもまったく興味を持てなかった蛾の写真をもう一度撮り戻すため。
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この写真は8年前に撮ったもの。蛾のことなどまったく興味がなかったので現地でたまたま出会った与那国さん(人の名前)に聞いたら「◯◯の仲間だよ」と言われた。当時は「へぇ〜、寂しそうな名前の蛾だなあ」という感想を持ったことだけを覚えている。
Vamura_alboluteora
モンシロホソバ Vamuna alboluteora (Rothschild, 1912)の仲間だと思う。
V. remelanaかな?
熱帯地域でのヒトリガやヒトリモドキの仲間の種類の多さにあらためて驚かされた。

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そうだ!蛾を探しに行こう!

蛾の写真が撮りたいがあまり、気が付くと私はジャングルの中にいた。

なんかすごいデカイ蛾が飛んできた。何これ怖い。

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どうしようもないので皿を二枚使って無理やり撮影するの図。


10日間ほど滞在し、概ね満足した(と自分に言い聞かせて)ので明後日帰ります。


一番撮りたかったのはヒトリガの仲間のAreas galactina intermedia。


これは予想通り普通に街灯にきていた。


Plutodes
は丸い模様のがよく来る。しかし丸紋の中の美しい波模様がことごとく消失した個体ばかり。Plutodes flavescensはここには分布していないらしい。

ノメイガの仲間はいろいろいて楽しい。やはりカラフルだ。日本のものと同じくなぜかわりと大人しい種類ばかりなのであっさり写真に撮らせてくれる。ハグルマノメイガは初めて見た。同種っぽい。他は辛うじてわかるのがTyspanodesくらいか
これは日本のもの(クロスジノメイガ)の方が綺麗だ。帰ったら分かる範囲で少しずつ調べていこう。図鑑がほしいが、買ったら餓死するなこりゃ。

Hamodes lutea
はびっくりするほど黄色く、美しいが、これがまたある種の落ち葉にそっくりなんだ。

Gangarides rosea
(Walker, 1865)は最初見た時すごい変わったカレハガだなあと思ったが、どうやらシャチホコガらしい。顔がカレハガっぽい。


Tarsolepis remicauda remicauda Butler(Tarsolepis sommeri)(和名をつけるならフサオギンモンスズメモドキかな?)は以前にゴンバックで見た記憶があり、標高の低いところだろうなあと思ったので標高を思い切り下げたらわりとあっさり見つかった。よかったね。ギンモンスズメモドキも怒ると脚の付け根から血しぶきのように真っ赤な毛束を盛大に放出してギョッとさせられるが、やっぱりこれも同じ行動をとる。この種がまた皿の上が嫌いらしく、綺麗に止まってくれないわけですよ。結局30分ほど時間を無駄にした挙句、なだめすかしてようやく撮影。


シャチホコガでは他にScopelodesの仲間を2種類撮った。これがまたペルシャの王族みたいで豪華絢爛なわけですよ。すごいわけですよ。しかもこれシャチホコガじゃないわけですよ。イラガなわけですよ。


街灯を見回っていたら白人に何してんだ?って聞かれたから蛾の写真を見せたら「おっ!ナイスデザイン!」と言われた。はだしのゲンか。



また別の白人に何してんだ?って聞かれたから
蛾の写真を撮ってんだよと言ったら「ここらにはもうろくな蛾が残ってないだろう」と言われた。「はあ・・・」と気のない返事をすると「何しろ俺がもうさっき採ったからなブラザー」と大量の三角紙を見せられた。お前蛾屋か。

二人で協力してはるか上空のサーチライトを飛び回るハグルマヤママユを撮ったのち、「まだ夜は長い。頑張ろうぜブラザー」と言い残して巨大な網を持って闇夜に消えていった。陽気な人だった。

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鶏皮から油を取る


特に鶏皮が食べたかったわけではないが、冷蔵庫に保存して使っていた鶏皮油が切れたので鶏皮を買ってきて焼いた。



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調理方法はとても簡単。


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フライパンに鶏皮を伸ばして並べていく。この時油をしく必要はない。そのまま並べる。買ってきたままの鶏皮はそのままだと綺麗に伸ばせないので適宜切れ込みを入れるなどして出来る限り薄く伸ばして並べていく。フライパン全体が鶏皮で埋まったらOK。


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次にその鶏皮の上にアルミホイルを敷く。


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アルミホイルの上に目一杯水を張った鍋を重石として乗せる。こうしないと鶏皮が熱で丸まってしまい、綺麗に焼けない。


これで準備完了。


あとは中火で12分焼いた後、ひっくり返して強火で3分の計15分焼くだけ。油をしかなくても鶏皮は自分自身から出た油で勝手に揚げ焼きになっていく。


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これで完成。


熱いうちに塩コショウを振っておく。
このまま食べるとやや脂っこいのでポン酢で和えるなどして酒の肴にするか、キッチンバサミで細かく刻んでサラダにのせると美味しい。


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醤油・酢・オリーブオイル・だしの素にわさびを加えて簡単わさびドレッシングで食べるとさっぱりとしてとても美味しい。


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本当に欲しかったのはフライパンにたまった鶏皮から染みだした大量の油。

これを瓶詰めにして冷蔵庫に入れておくとしばらくもつので別の料理を作る時にちょこちょこと使う。


親子丼にちょっと入れるとコクが出るし、オムライスに入れても美味しい。
鶏肉を使う料理なら何にでも合うし、野菜炒めにちょっと加えるとよい風味が出る。

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初夏の灯火採集に集まる蛾ならまずはこれ、という26種類

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初夏の石鎚山で見られた普通種の蛾類26種類。


写真は昨年の6/17の石鎚スカイラインで見られた蛾のうち、10頭以上集まっていた蛾をまとめたものである。


初夏から夏にかけて環境の良い場所でライトトラップをするとたちまちのうちに無数の蛾がやってきて真っ白だった幕を覆い尽くしてしまうため、蛾に対して興味のない人だとそのあまりの多さに圧倒されてしまい、目の前に集まる蛾の情報を正確に捉えられなくなってしまうのではないだろうか。蛾の種数は無限にも思え、とてもではないが捉えきれないと諦めてしまうかもしれない。


しかしよくよく観察していると、ある一時点に特定の一箇所において灯火に集まる蛾の種類というのは最初から捉えきれないと諦めるほどの種数ではないことがわかる。確かに日本産の蛾の全種数は6000種類を超える膨大な量だが、目の前に白幕に集まっているのは多くてもほんの150種類〜200種類程度だろう。


また非常に重要なことだが、この200種類のうちのほとんどは、個体数という観点においては取るに足らない程度のものだ。場を占拠するほど大挙して押し寄せてきている蛾はせいぜい30種類くらいのことが多いのではないだろうか。
つまりこの30種類のCommon SpeciesもしくはVery Common Speciesを確実に把握しておけば、場合によっては全個体数の50%以上を把握できることになるだろう。


つまりこの日、この写真を傍らに用意してこの26種類を正確に把握していたならば、この日のライトトラップに集まった蛾のうち(個体数的に)半分以上は把握できたことになる。もちろんこれら以外にも蛾はたくさん来ているわけだが、まずはこの26種類を覚えれば良いだろう。

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去年採ったお気に入りの蛾:ムーアキシタクチバ

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ムーアキシタクチバ Hypocala deflorata deflorata (Fabricius, 1794)
晩秋の天狗高原で採集。この日は天気が悪く、風も強かったのでそろそろ片付けようとした時に最後の最後に飛来。幼虫はカキノキ、マメガキなどを食べる。


このムーアキシタクチバで同定済みの白バック写真が512種類目。昨年までに撮った写真で未同定のものをひねり出して現在650種類というところか。800種類くらいまでは何とか頑張れそうな気がするがその後はおそらく伸び悩むだろう。

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去年採ったお気に入りの蛾:ニッコウアオケンモン

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ニッコウアオケンモン Nacna malachitis (Oberthür, 1880)

緑色をした蛾は基本的に全て好きだが、その中でも特に好きなのがこのニッコウアオケンモン。よく似たスギタニアオケンモンはどこででもよく見るがニッコウアオケンモンはそれほど多くない。写真は夏の天狗高原で撮影したもの。幼虫はどちらもシソ科の植物を食べて育つ。

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