読書履歴

荻原浩:砂の王国 上・下

      
砂の王国(上)

著者:荻原 浩

砂の王国(上)

砂の王国(下)

著者:荻原 浩

砂の王国(下)

待ちに待った荻原浩の最新作。これまでの著作の中で最も長編になり、上下に分冊されている。

内容はいつもどおりの荻原浩。あらすじを聞いただけで最終的な着地点がだいたい見えるので「水戸黄門」のように安心して読める。

物語にはこれと言って深みがなく、別段主義主張やメッセージがあるわけではない。決まりきった路線を予定調和的に進んでいく単調なものだが、それでもなお有り余る魅力を持ってるのはやはりこの作者ならでは。他の著者が書いたらいっぺんに駄作になるだろう。

読み終わらないように大事に大事に読んでいたが、結局あっと言う間に終わってしまった。恐ろしく読みやすい。読み終わった後の読了感がまたいいんだこの作者の作品は。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

浅田次郎:中原の虹1から2

中原の虹 第一巻

      
中原の虹 第一巻

著者:浅田 次郎

中原の虹 第一巻


中原の虹 (2) (講談社文庫)

      
中原の虹 (2) (講談社文庫)

著者:浅田 次郎

中原の虹 (2) (講談社文庫)


久しぶりに小説を読んで少し泣いた。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

薬丸 岳:天使のナイフ

この前「告白」を借りた知り合いに「これも面白い」と薦められて読んでみた。

寝しなに少しずつ読むつもりが、絶妙なストーリーに引きこまれ、夜更かしして一気に読んでしまった。

途中、事件がたくさん起こりすぎてどうやって収束させるのかとハラハラ思っていたら、ラストで心地良くまとまった。後味には苦味が残った。

せこい話だが、自分でお金を出して買った本なら「もう少し、もう少し」とできるだけ小出しにして「もうちょっと読もうか。いや、やっぱりこの中途半端なところでやめてあとの楽しみにとっておこう」とか「いや、やっぱりもう少しだけ読もうか」と焦らしながら楽しむところだが、人から借りたり、図書館から借りたりした本は一気に惜しげもなく消費してしまえる。

だから僕は本はできるだけ自分のお金で買う派。

わずかな額とは言え、身銭を切って「この本を楽しめなかったらあのお金が無駄になる!」とドキドキしながら読むのが楽しい。

その結果「完全に無駄金使ってしもうた・・・('A`)」と後悔するのもまた一興。

ただ、本の残りのページ数が1ページ、1ページと減っていく様を恐怖に感じるほど面白い本に出会えるときの気持ちの高揚感は凄まじい。

そんな本が年に数冊ある(ないときもある)。

そういう本は誰にも教えず、自分一人でこっそり持っておくことにしている。

天使のナイフ

      
天使のナイフ

著者:薬丸 岳

天使のナイフ

| | コメント (2) | トラックバック (0)

湊 かなえ 「告白」

      
告白

著者:湊 かなえ

告白

前から気になっていたが、知り合いが面白かったというので貸してもらった。

最近読んだ本の中ではベストな面白さだった。

先生というのは大変な職業なのだなぁと思ったので彼女には優しくしたいなぁと思った(ダメな作文の例みたいな文だな)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)